最終確認日 2026年10月6日
空き家は、持っているだけで法律上の問題になるわけではありません。問題になるのは、管理されずに周りへ悪い影響が出そうな状態になったときです。その場合、市町村は法律(空家等対策の推進に関する特別措置法)に基づいて、段階を踏んで対応を求めます。
市町村が対応を求める2つの段階
| 区分 | 状態 | 市町村ができること |
|---|---|---|
| 管理不全空家等 | 適切に管理されておらず、放置すれば下の「特定空家等」になるおそれがある | 指導、勧告 |
| 特定空家等 | 放置すれば倒壊などの危険がある、衛生上有害になるおそれがある、景観を著しく損なっている、周辺の生活環境のために放置が不適切、のいずれか | 助言・指導、勧告、命令、代執行 |
どんな状態が判断の材料になるか
国のガイドラインには、判断の参考になる状態の例が挙げられています。建物の倒壊に関するものでは、次のような例があります。
- 特定空家等の例:倒壊のおそれがあるほどの著しい建物の傾き、屋根全体の変形、外装材のはがれや落下、柱や基礎などの著しい破損・腐朽
- 管理不全空家等の例:屋根の変形、外装材のはがれや落下、柱や基礎などの破損・腐朽、雨水が入り込んだ跡
実際には、建物の状態だけでなく、周りの生活環境への影響の大きさなども含めて、市町村が総合的に判断します。
段階ごとの流れ
- 助言・指導:修繕、草木の伐採などの改善を求められます。この段階で対応すれば、先には進みません
- 勧告:指導を受けても改善されないときに出されます。勧告を受けると、土地の固定資産税の軽減(住宅用地の特例)が受けられなくなります
- 命令(特定空家等のみ):勧告に従わないときに出されます。命令が出ると、現地に標識が設置され、市町村の公報やインターネットなどで公示されます。命令に違反すると50万円以下の過料の対象になります
- 代執行(特定空家等のみ):命令に従わないとき、市町村が代わりに解体などを行います。かかった費用は所有者に請求されます
災害などで急ぐ必要があるときは、命令の手続きを経ずに代執行が行われることがあります(緊急代執行)。また、所有者が分からない場合でも、市町村が措置を行うことがあります(略式代執行)。
通知や連絡が来たら
- 放置せず、まず市町村の担当課に連絡する:何を、いつまでに直せばよいかを確認します。求められた措置を行えば、その空き家は対象ではなくなり、勧告や命令は撤回されます
- 報告を求められたら応じる:特定空家等に関する市町村からの報告の求めを拒んだり、うその報告をしたりすると、20万円以下の過料の対象になります
- 相続したばかりの場合:所有者が変わると、原則として新しい所有者に対して、改めて助言・指導から手続きが進みます。前の所有者あての通知が見つかったら、内容を市町村に確認してください
そうなる前にできること
- 定期的に見回る:屋根や外壁、雨漏りの跡、草木の伸び、ごみの放置を確認します
- 使う予定がないなら、方向を決める:手放す4つの方法を比べ、解体するなら解体の補助金が使えるかを確認します
- 税への影響を知っておく:勧告を受けたときや、解体して更地にしたときの税は、空き家の固定資産税が上がるのはどんなときにまとめています
出典:国土交通省「管理不全空家等及び特定空家等に対する措置に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)」(2026年10月8日確認)。空き家がどの区分に当たるか、どんな措置を求めるかは、市町村が個別に判断します。